ユマニスム出版部

 

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   渡辺一夫の著作より  今月の言葉  2026年2月   

 

                                             

                                                ~『渡辺一夫著作集 10 偶感集 上巻』~                 

                                                       「個性の懐胎について」より

 

  ナチによって故国ドイツを追われたトーマス・マンは、今次対戦直前に下のような文章を記したこと

がある。

 「現代の青年たちは、最も高い、最も深い意味における文化というものを知らない。彼らは自己修練

なるものも心得ぬ。個人の責任の何たるかを解せず、集団生活のなかに己にとって都合のよいすべて

のものがあるとしている。個人生活に比べれば集団生活は安易の世界だ。最も呪わしい放縦に赴く安

易である。この世代の人たちは、自己というものに永別を告げることしか望んでいないのだ。彼らが

欲するもの、愛するものは、陶酔だけである。彼らは新しい戦争のなかにその終局目的を見出すこと

になり、我々の文明はそこで滅び去ることであろう」と。(p.435)

   これは今次対戦直前にドイツ国民に、その前途を警めた哀切な至言であるが、ナチズムの強制と術

とによって、「真理の代りに神話を持ってきた小市民たちの思想熱」がドイツを崩壊させたと全く同

く、無内容な言葉だけに頤使されていた日本国民、「天皇帰一」の命題を個人抹殺の具に悪用し通

た日本国民も、史上稀有な敗戦、公式的な自己清算に到著したのである。上のマンの言葉は、我々

本国民の糧となるし、自粛の鞭ともなる筈である。(p.436)

 

 

 

 

 

                                     【当出版部による出版書籍のオンライン販売】

 

 

<出版案内>

 

1.  英語動詞の体系I   <発話・思考・感情>     定価:14,300円(税込)

      原典  『コリンズ コウビルド英語辞典』コリンズ社刊    『新英和中辞典』第6版 研究社刊

 

語の意味は体系的に捉えることによってより正しく理解できる、という考えに基づいて本書を編纂した。即ち、体系内の他の語との差異に着目することにより、語の意味のより正確な把握を目指すものである。

本書は、英語動詞の体系化を試みたものである。『コリンズ コウビルド英語辞典』に載っているすべての動詞を同・類義語に分類して、各動詞の語釈・用例に日本語訳をつけ、それに『新英和中辞典』からの語義の抜粋を添えた。それらの日本語訳と語義を参照することにより、各読者が自らの解釈を得るための手立てに供することを目的としている。

例として、以下に挙げる体系において、各動詞の日本語訳と語義の参照による拙解釈を添えてある。意味の解釈には恣意性が入らざるを得ないが、各読者による解釈の参考にしていただきたい。体系内の他の語との意味の差異を捉えるにあたり、渡辺一夫による「外的な意味 (°)、内的な意味(*)」という概念を用いた根本的な差異に留意した。詳細については、本辞典の「まえがき」を参照されたい。

 

  1. 答える、返事をする/反応する、返答・応答する/言い返す
  2. answer°    reply*                                                                                
  3. react°    respond*                                                                               
  4. rejoin      retort      riposte                                                                   

  ・answer に対してreplyは、「…に答えて、応じて」という内的な動きを含意する.

     ・reactとrespondには、薬などに対する「悪い反応」と「好ましい反応」という意味の違いがある.

           また、 respondにはreplyと同義の用法がある.

       ・rejoin, retort, riposte には、「言い返す」意でニュアンスの違いがある.

 

本書は、全三部から成り、順次、II<研究・学習・社会>、III<日常・身体・自然> を刊行する予定である。

 


著者紹介

遠藤とみ子 1952年生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。

      茨城県立つくば看護専門学校元非常勤講師  (1997-2017)。 

         年刊雑誌刊行:『ユマニストの世界』(2023創刊)。  ユマニスム出版部代表。

発表論文:’Dominance and That-deletion Phenomena  in English ‘ (1998),  ‘The Structural/Phenomenal

                     Distinction between the Meaning  of  the Infinitival and the Gerundive Complement’ (2001),

                  「補文による動詞の分類」(2001),「To不定詞補文と ing 形補文の that 節との対応関係」(2002).

 

 

 

2.  年刊雑誌『ユマニストの世界』創刊のお知らせ 定価:2,200円(税込) (在庫なし)

この度、年刊雑誌『ユマニストの世界』を創刊いたしました。

現代日本のユマニストと呼ばれている渡辺一夫との出会いから二十数年、ライフワークとして取り組んでノートに書き綴ってきたものをまとめることにいたりました。

フランス文化への扉を開いてくれた、槇小奈帆さんのシャンソンを伝えていきたいという思いも重なって、発刊する決意にいたりました。

いわば、私個人の道楽誌というものです。お暇がありましたらお手に取っていただければ嬉しく思います。   2022年12月

 

 

3.  年刊雑誌『ユマニストの世界』第二号の刊行 定価:2,200円(税込) (在庫なし)

この度、年刊雑誌『ユマニストの世界』第二号を刊行いたしました。

<特別寄稿>に阿部理香さんよりお寄せいただきました。ご寄稿に感謝いたします。

<随想>の二篇はいずれも、フランスの批評家 ジュウル・ルメエトルを取り上げています。辰野隆氏のルメエトル評とルメエトルの『シラノ』評です。<読書レポート>は、渡辺一夫のユマニスムの核心である、「エラスムス論」と「モンテーニュ論」についてです。<槇小奈帆のシャンソン>は、槇さんの原点である、セルジュ・ゲンズブールを扱っています。

お暇がありましたらお手に取っていただければ嬉しく思います。  2023年12月

 

 

4. 年刊雑誌『ユマニストの世界』第三号の刊行 定価:2,200円(税込) (在庫なし)

 

 この度、年刊雑誌『ユマニストの世界』第三号を刊行いたしました。

 <特別記事>として拙稿を載せていただきました。渡辺一夫、辻邦生、トーマス・マンのつな

りに ついての考察です。  <随想>では、辰野隆氏の軽妙洒脱な文章のなかに、ユウゴオ、ラン

ボオ、妹イザベルが登場します。  <読書レポート>は、今号から、『渡辺一夫著作集 10 偶感集 上

巻』より二つの随筆群を扱います。  <槇小奈帆のシャンソン>は、槇さんがその歌をこよなく愛

している、ジャック・ブレルです。  <編集後記>では、佐々木 孝訳『大衆の反逆』と『きけ  わ

だつみのこえ』に寄せた渡辺一夫の序文を取り上げています。

  お暇がありましたらお手に取っていただければ嬉しく思います。  2024年12月

 

 

5. 年刊雑誌『ユマニストの世界』第四号の刊行 定価:2,200円(税込) (在庫なし)

 

この度、年刊雑誌『ユマニストの世界』第四号を刊行いたしました。

<特別寄稿> 勝見五月さんよりご寄稿いただきましたことに、深 く感謝申し上げます。

<特別記事> フランス語学研究者としての渡辺一夫に焦点を当てています。

<随想> 『信天翁の眼玉』におけるフランス人の「祖国愛」についての随筆を取り上げています。

<読書レポート> 前号に引続き『渡辺一夫著作集10偶感集上巻』よりニ随筆群を扱っています。

<槇小奈帆のシャンソン> フランス・シャンソン界の大巨匠、レオ・フェレについてです。

<編集後記> <特別記事>と<読書レポート>における拙論に関して、三篇を載せています。

お暇がありましたらお手に取っていただければ嬉しく思います。  2025年12月

 

 

 

 

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    性別
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